ワーグナー「ジークフリート」 新国立劇場 2017.6.4
新国でリングのジークフリートを見てきた。
今回のオケは東響。
ボリュームある演奏にまず満足した。
ワーグナーはこれでもかってくらい、音に追われたいから、やはりボリュームは重要。
歌手陣も重量感たっぷり。
オケの分厚い壁を超えて響く歌は圧巻だった。
うねるようなワーグナーサウンド。
これが聴けただけでも嬉しい。
飯守さんとは相性が合わないので、曲として聴いた時にはうーんなんだが(あくまでも個人的)。
グールドさんのジークフリートは、全然若者に見えない大御所感たっぷりなんだけど、あれだけの曲を歌い切るのはさすが。
重そうでも文句言えない。
すごいスタミナ。
ただ1幕3場はセットのせいかなー、声が届いてこなくて勿体無かった。
どうしても篭ってしまうんだよね。
あと4階だったからか、バリトンがイマイチ届いてこない。
美味いんだよ。
すっごく声もいいんだよ。
だけど、声が迫ってこないのは、劇場の響きの問題なのか、歌手の歌い方なのか…
演出に関しては、許容範囲がとても広いので(あまりこだわりがないと言った方が正しいかも)、特筆すべきことは、個人的にはない。
ほら、リングはモチーフでシーンが容易に想像できるから、音さえしっかり届けば、セットなくても絵になるんだよ。
私は音重視なので、極論言えば見えなくても良い。
あっ、極論過ぎたかも。
見えなかったら寂しいわ…
でも、本当にワーグナーってすごいなと思うのは、音だけで全てのシーンをイメージさせてくれる。
だから、セットや衣装がショボくても、私はかなり満足できるのだ。
ライトモチーフ、もっとお勉強したいわ。
もっともっとリングの世界が広がるはずだから。
日本のオケでもワーグナーの音を感じることができるのね。
次回の読響も楽しみ。
それにしても東響、管ももちろん頑張ってたけど、弦が色彩豊かで素敵だった。
爆音鳴らしつつも、大きく荒れないし、薄く張るような音なんて、息できなかったわ。
ワーグナーは聴いた後の満足度が非常に高い。
私は今日、いくつの音を聴いたんだろう?とスコアで音符を数えたくなる(いや、ならない)ような音の洪水。
ありがたや。
幕間にミーメ飯、いただきました。
鍛冶屋の歌というハッシュドビーフ。
600円は劇場にしては有難い!
でもサイズもミーメサイズ…
小腹満たしにちょうど良いかな。
ちなみに毒は…入ってないはずww
【指揮】飯守泰次郎
【演出】ゲッツ・フリードリヒ
【ジークフリート】ステファン・グールド
【ミーメ】アンドレアス・コンラッド
【さすらい人】グリア・グリムスレイ
【アルベリヒ】トーマス・ガゼリ
【ファフナー】クリスティアン・ヒュープナー
【エルダ】クリスタ・マイヤー
【ブリュンヒルデ】リカルダ・メルベート
【森の小鳥】鵜木絵里、九嶋香奈枝、安井陽子、吉原圭子