素晴らしすぎたギルバート×都響のマラ5
今日は会社を定時でさっさと上がって、サントリーホールに向かいました。
ちょっと楽しみにしていたアラン・ギルバート×都響のマーラー5番を聴くために。
マーラーは大好きな作曲家。
だから気持ちがだるい月曜日からマーラーを聴けるなんて朝からうきうき。
浮足立ちすぎて、前プロがモーツァルトの25番だったことをパンフを開くまで知らなかったことは秘密。
モーツァルトの25番は数ある交響曲の中でも、かなり有名な名曲。
私もかつては演奏したことのある曲だけど、やっぱり都響の弦は響きが美しい。
管も良い。
もちろん探せばアラはあるけれど、ネガティブは折角お金払ってるからあまり気にしないでいたい主義のため、良いところを素直に素敵だなと思いながら聞いてました。
とっても繊細で緻密な音楽。
古典の良さが出ている。
モーツァルトってこう優雅で美しくてなんぼなんだよね。私的には。
だからこのホールではちょっと寂しいんだけど、でも美しさに気持ちがうっとり。
そしてメインのマーラーの5番。
1楽章出だし。
うわーーーーと感動。
高らかに歌うトランペットの音が心地よい。
しかし直後、とにかく湿度が高い。
東京の梅雨の湿度より高い。
重いのではなく、とにかくウェット。
リズムもゆったり目。
これが2楽章も引き継ぐんだけれども、華やかさが違う。
徐々に興奮状態に持ち上げていく。
管もがんがん鳴らして、弦もダイナミックで、興奮MAX。
ヤバい。
いいかも、今日の演奏。
さっきまでのウェットな空気がカラリとして晴れ晴れした感じ。
踊るような歌うような3楽章。
緊張と楽しさが交互に現れて、音楽が追いかけっこしていて、空気がどんどん変わっていくのを耳だけでなく全身で感じる。
楽しい。
美しい。
カッコいい。
甘美な4楽章は繊細で美しい。
どんな小さな音さえもきちんと響いている。
そして美しい中での緊張感。
5楽章は終楽章にふさわしいピークがあり、感動を通り越して大興奮。
聴いている私がなぜかアドレナリン大放出。
最後の最後まで響きが美しかった。
ギルバード氏がとにかくオケを揺らし、うねりのある音からエネルギーを爆発させ、かと思えば繊細で緊張の音に近づいた心を遮断されるかのような空気を出してきたり。
彩色豊か、けど骨太なマーラー。
美しいだけでない。
とにかくダイナミック。
都響からこの音を出させたギルバードさん、すごい。
そしてギルバードさんのタクトに反応よく付いていく都響、すごい。
アメリカナイズされた緩急あるドラマティックなマーラーだった気がする。
でもこれが興奮を呼び、すごい集中力で一音も逃さず聴きたいと思わせ、感動が生まれた。
(聴き終わったとはぐったりだったけど)
日本で、日本のオケで、こんなに骨太だけどドラマティックなマーラーが聴けるなんて思っていなかった。
音楽の女神が降り立った。
その瞬間に立ち会えた。
そんな思いでいっぱい。
今夜の公演を聴くことができて、本当に幸せです。
音楽の神様、ありがとう。